賃貸不動産経営管理士は主に賃貸マンションやアパートの賃貸住宅に関する専門家です。知識、技能、倫理観を持った人を育てるために創設された資格になってます。
賃貸不動産管理業務に関わる幅広い知識を持っていれば、良質な管理サービスが提供できます。
ここではそのようなサービスを提供できる賃貸不動産経営管理士の資格試験について解説してきます。

賃貸不動産経営管理士の資格概要

創設と歴史

賃貸不動産経営管理士の資格は、2007年に各団体が独自に設けていた賃貸管理に関する資格を、賃貸不動産経営管理士協議会が統一して創設しました。2018年には国家資格にできるように資格化検討委員会を設けています。国家資格へ向けた具体的な取り組みが加速されたことにより、注目度も高くなっている資格です。

今後の可能性

今後国家資格になったときには、さらに人気の資格になる可能性は高いです。この賃貸不動産経営管理士は賃貸に関する適切な知識や技能を持った専門家で、建物の維持・管理には欠かせない存在になっています。
資格保有者による継続的で安定的な管理サービスが提供されるように期待されているのです。資格を取得するには賃貸契約から借主の募集に関することまで、幅広い知識が必要となっています。

資格を取得するには

また、不動産関連の法律に関する知識も必要ですので、賃貸管理に関する法律にも精通していることが重要になります。実務的な部分の他に、法令順守の精神も求められているのです。
資格を得るための受験資格はありませんが、登録するには要件を満たす必要があります。宅地建物取引士の資格の保有、または協議会が認める賃貸不動産関連業務に2年以上従事した経験がある人のみが資格登録可能です。

賃貸不動産経営管理士の資格試験の難易度

取得難易度

賃貸不動産経営管理士試験の合格率は50%前後を保っているので、難易度は高くないように見えます。しかし、2012年に資格がスタートしているために、ほとんどの受験者は経験のある不動産関係である可能性が高いです。実務を経験している不動産関係者にとっては難易度は高くないのかもしれません。

今後の合格率は?

資格保有者が一定数に達したら、合格率は下がると予想されます。類似資格の宅地建物取引士試験の合格者が15%前後だということを考慮すると、同程度の難易度の試験になるでしょう。2013年からの合格率と合格者数を見ると、2013年には合格率が85.8%で3,386名でした。それが年々合格率は下がり、合格者数が増えてきています。2017年には48.3%の合格率まで下がり、合格者数は8,033名まで上がっています。

経験者が資格を取得して、試験を受けなくなったと考えると、今後も合格率は下がり続けるでしょう。
また、試験範囲が広いために、実務経験がないと難易度は高くなります。試験の中には経験上分かることがあるからです。その経験がなければ覚える範囲は広がってしまうので、難易度が上がってしまいます。

賃貸不動産経営管理士の過去問を紹介

賃貸不動産経営管理士試験に関して、項目別に紹介してきます。

賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況

賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項の過去問としては、賃貸不動産をとりまく社会的情勢に関する次の記述のうち適切なものはいくつあるか?などという問題が出題されます。
この解答には幅広い知識が必要です。回答が一つとは限らないからです。土地統計調査、空き家の内訳、新設住宅着工戸数などの正しい知識がなければ、回答できません。

賃貸住宅管理業者登録制度に関して

賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項の過去問としては、賃貸住宅管理業者登録制度に関する次の記述のう、正しいものはどれか?などの問題が出されています。法律に関する知識がなければ正しい答えは導き出せないでしょう。

管理業務の受託に関して

管理業務の受託に関する事項の事項では、サブリース方式による賃貸管理に関する次の記述のうち適切なものはいくつあるか?などの出題があります。サブリースの知識がなければ、正しい答えは見つけられないです。

借主の募集に関して

借主の募集に関する事項に関しては、借主の募集に関する次の記述のうち正しいものの組合せはどれか?という問題が出ます。これに回答するためには、広告に関する知識や幅広い法律の知識が必要になります。

賃貸不動産経営管理士試験の合格点について

合格点に関して

賃貸不動産経営管理士試験の合格点に関しては毎年同じ点数ではありません。合格点が高い年もあれば、低い年もありました。基本的には40問中7割程度が合格の基準になっています。合格点に関しては2014年の21点が最低で、2013年と2016年の28点が最高点です。その差は7点もあるのですが、合格者の数を考慮してこうなっていると予想できます。

絶対的な点数があるわけではなく、試験者数の分布によって合格点は決まっているのでしょう。だからといって、7割以下の点数では合格するかどうかは微妙なラインです。過去の合格の点数を見てみると7割以下でも合格している年もありますが、必ずしもそうなるとは限らないからです。そのため7割以上を目指して勉強してくことが大事になります。過去の最高合格点でも7割を超えことはありませんでしたので、7割に達していれば合格できる確率が高いでしょう。

講義を受けると楽に

一般で試験を受ける時にはこの合格点なのですが、講習を受けると少しに楽になります。賃貸不動産経営管理士講習を受けた人は4問免除になるからです。実質36問の問題に回答するだけでいいのです。

賃貸不動産経営管理士の全国で受けられる講習について

賃貸不動産経営管理士講習を受けていると、試験の1割が免除になるために人気の講習です。この講習は2日間のスクリーニングで、賃貸管理業務に関する専門知識の習得と実務能力を高めるのが目的となっています。講習には受講要件はありませんが、講習を受けるためには17,820円の受講料がかかります。さらに公式テキストは別途購入する必要があるのです。

毎年全国の主要都市で5月~9月までの間に実際されています。講習を受けた後の2年間は賃貸不動産経営管理士試験の4問が免除されるという特典があります。講習を受ける時の注意点としては、受講申込書をあらかじめ協議会センターに送る必要があるという点です。

ただし、到着時点で定員に達していた場合は講習を受けることができません。そのため申し込みは早めに行うことが大事です。講習後に終了証を渡されますので、この修了証を持っていれば試験が4問免除されることになります。

また、講習の内容は試験の出題事項に基づいて行われます。各項目別に30分から80分まで講座があり、丸2日間かけて全ての出題範囲を網羅する流れになっているのです。全体的に出題範囲を学ぶという意味では講習は役に立つでしょう。

独学で試験勉強をする方法

賃貸不動産経営管理士試験を独学で勉強するときに大事になるのが、試験実施団体が発行している公式テキストです。このテキストの内容を100%理解していれば、合格できる試験です。しかし、このテキストはA5版で約1,000項ある物なので、簡単に覚えることは難しでしょう。独学でこのテキストを勉強するために必要なことは、まずは覚えることです。

理解できているかはひとまず置いておいて、覚えることから始めるといいでしょう。覚えてなければ理解できないからです。覚えるためには何度もテキストを読み返したり、自分で試験してみるといいのです。自作の単語帳のような覚え方でもいいですし、ひたすら書いて覚えるという方法でもいいでしょう。常に身につけておけば、時間がある時に暗記できるので、勉強道具を肌身離さないことも重要です。

覚えたあとは理解することに時間をかけます。暗記では解けないような問題を重点的に解いていきます。これに関しては過去問を活用するといいです。過去問の傾向が分かれば、どのような問題が出題されるか分かりやすいからです。公式テキストを覚えて理解できたら、試験対策は万全になります。それでも不安だという人は市販のテキストを解くのも一つの手です。