賃貸物件を借りてみようとお考えの方もいるでしょう。初めてですと、知らないことがあるため、不安も大きいものですよね。契約書の概観に始まって、契約更新の概要、契約者変更に関して…キャンセル時の注意点など、気になる情報を出来る限りまとめてみました。賃貸契約をしてみたいみなさんの不安解消に、きっと役に立つことでしょう。

賃貸契約書とはどんなもの?

「賃貸借契約」とは、当事者の一方がある物(建物など)の使用・それに関する収益を許可される代わりに、相手方に対価を支払う契約を指します。

「賃貸借契約」において、賃貸借の物件を使用・利用する側を「借主」「賃借人」と呼び、物件を貸す側を「貸主」「賃貸人」と言います。

特に「賃貸借契約」の住宅が、不動産の場合は建物の賃借人を「借家人」、土地の賃借人を「借地人」と呼ぶこともあります。

賃貸借契約は、「諾成(だくせい)契約」であり、「双務契約」です。
しかも「有償契約」でもあります。

諾成契約とは

「諾成契約」とは、口頭だけでも、賃貸の約束が成り立つという契約です。しかし、細かな契約内容まで頭だけで覚えておく、という訳にもいきませんので、書面での契約が一般的であり、「賃貸借契約書」が必要になるのです。

双務契約とは

「双務契約」とは、契約当事者双方に、契約に関する法的責務が発生する契約である、という意味です。この場合、「賃借人」は賃料等を支払う義務があり、「賃貸人」は物件を使用・収益させる等の義務があります。

有償契約とは

また「有償契約」とは、物件の使用に関して何らかの「対価」が発生する契約のことです。「賃貸借契約」は、賃料という「対価」が生じますので「有償契約」であります。

賃貸の契約更新とは?

賃貸の契約更新は2年に一度が一般的のようです。

賃貸契約の更新の仕方ですが、契約満了月の2~4ヵ月前までに借主へ通知されるか、仲介する不動産会社から更新の手続きを促されます。

賃貸契約の更新料

賃貸契約の更新料は、目安として、賃料1ヵ月分が多いようです。この更新料の半分を、不動産会社の事務手続きのための料金として使用します。貸主(大家さん)によっては、不動産会社の手数料だけを貰い、貸主の更新料は免除する、といった良心的な人もいるようです。

毛賃貸契約更新時の必要書類

次に、賃貸契約更新の際の必要書類ですが、新規契約時と同じように、もう一度必要書類や、保証人の実印などを求められることが一般的です。保証人が遠方である場合など、借主側の都合を考えると、必要書類を集めるために面倒がかかる事態も考えられます。
しかし、貸主からすると、2年経って借主の状況が変化していることも想定出来るのですね。ですので、あらためて、書類提出を求められるケースがほとんどのようです。何か不都合がある際は、仲介する不動産会社を通して、相談してみてはいかがでしょうか。

賃貸契約更新時の家賃改定

賃貸契約更新時の家賃改定ですが、今は「現状維持」がほとんどのようです。ただ、社会情勢により物価が変動するなどして、家賃を上げざるを得ない場合や、反対に周辺の賃貸物件の家賃が下がり、バランスがとれない時は家賃を下げるなど、状況によって色々なこともあるようです。

賃貸契約の際に住民票が必要?

賃貸契約の際に、必要な書類の1つが「住民票(正しくは「住民票の写し」)」です。

住民票は、居住予定者「全員」のものが必要となります。

契約者一人で住むのであれば、一人分の住民票(一部事項証明)だけ用意すれば結構です。
家族で住むのであれば、家族全員の氏名・住所が記載された写し(全部事項証明)が不可欠になります。

また、カップルで住む場合、友達とルームシェアする場合なども、それぞれの住民票が入用です。

住民票提出の際の注意点

ここで一つ注意点があるのですが、不動産会社に提出する住民票には「マイナンバー」は必要ありません。「マイナンバー」は、各個人の所得や年金など、個人の重要な情報に繋がってしまうことがあるため、「マイナンバー」が記載された住民票を、不動産会社が受け取ることは出来ません。改めて、住民票の取り直し・・などという面倒にならないためにも、住民票取得の際には留意しましょう。

また、不動産会社が住民票で確認したいのは、契約者の現住所です。時折、気を利かせて、早々と転居先の住所に変更した住民票を提出する人がいるようですが、現住所の確認にならないので、気を付けてくださいね。

賃貸の契約者変更したい時は?

賃貸住宅の契約者変更をしたい場合、主に2ケースが考えられます。1つは、最初から家族で入居していたのに、世帯主が亡くなるなどして、契約者変更を余儀なくされる場合です。もう1つは、当初、契約者一人入居の約束であるのに、他人が住む、あるいは他者と無断で同居する・・などの事例です。

名義変更手続きについて

家族で住んでいたのに、世帯主が亡くなった場合や離婚をした等の折り、残された家族への「名義変更」が必要です。当初の契約者がいなくなった旨を貸主、または不動産会社に連絡をして「名義変更」の手続きをしなければいけません。

この時、「名義変更手数料(2万円~家賃の1か月ほど)」がかかることがあります。
また、連帯保証人に対する確認も必要です。

新規契約手続きについて

次に、当初の契約者が実際の入居者でなかった事態や、契約者以外の人の居住が必要になる場合は「名義変更」ではなく、「新規契約」になります。改めて、入居審査が行われ、敷金や礼金、仲介手数料などが発生する場合もあります。

「契約書」とは「約束事」でありますので、入居している人が当初の「契約者」ではない場合、契約違反ですから、即退去を命じられても文句が言えない、というのが現状なのです。

賃貸の契約一時金って何?

賃貸物件の場合、最近は家賃などの諸経費に加えて「契約一時金」なるものを要求されるケースもあるようです。

「契約一時金」とは「礼金」的性格を色濃く持ったものです。

借主がお金を払って不動産を借りるのに、どうして「礼金」が必要になるのか?といった昨今の批判を踏まえて、名称が変化したと捉える向きもあります。

貸主はこの「契約一時金」を使って、部屋の補修・修理の経費を賄っているようです。

しかし、今は大きく分けると2つのケースがあるようです。
一つは、「家賃+共益費+契約一時金」、もう一つは、「家賃+共益費+敷金(保証金)+礼金+契約一時金」で、「敷金(保証金)」、「礼金」を受け取っていながら、「契約一時金」を受け取るケースもあります。

「契約一時金」は、家賃の2~5ヵ月分が多く、返還されません。ですので、やはり「礼金」に近いもののようです。

もちろん「礼金」同様、法律的な縛りのあるものではなく、経済的な習慣であるので、値引き交渉も可能のようです。契約の際は、「契約一時金」を含めて契約事項をよく確認し、不明な点や疑問点を、よく貸主や不動産会社に相談しましょう。

賃貸契約をキャンセルするときの注意点!

賃貸契約を交わしたにも関わらず、仕事や家庭の都合で、やむを得ずキャンセルをせざるを得ない場合、契約時のお金は戻ってくるのでしょうか?

まず、契約前、入居の申し込みのみの場合、お金は何もかかりません。

契約途中のキャンセルについて

次に、契約途中のキャンセルです。契約書に署名捺印し、連帯保証人の書類も揃い・・こうした手続きの中でのキャンセルでも、契約が完了していなければ、お金はかかりません。もし、初期費用などで支払った金銭があっても「宅地建物取引業法」により「宅建業者は取引の相手方が申し込みの撤回を行なった場合は、受領した預かり金を返還しなければならない」と定められているので、全額が返金されます。この時点では違約金なども生じません。

問題は契約成立後のキャンセルです。

契約後のキャンセルについて

通常は「契約成立後」のキャンセルは「キャンセル」ではなく、「契約の解除」とみなされます。

普通、契約書内において「契約の解除は1ヵ月前には通知してください」と記述してあるのが常ですので、1ヵ月分の家賃を支払わなければならなくなります。

その上、違約金が発生する場合もあります。短期の解約についての違約金が定められている場合は、契約書に「特約」として記載されていますので、契約前に確認してみましょう。

敷金、については入居前、荷物を運びこむ前であれば、全額返金されたケースもあります。